NotebookLMが“最初の一手”で正解な理由|生成AI活用で失敗しない業務効率化事例

企業としてのNotebookLM活用法

「生成AIを自社でも活用したいが、具体的に何から始めればいいかわからない」
企業やチームにおける生成AIのファーストステップとして、私が自信を持っておすすめするツールがあります。
それが「NotebookLM」です。
本記事では、このNotebookLMを活用し、業務効率化の実績を確実に生み出すための方法について解説します。

目次

NotebookLMとは?生成AI活用の第一歩に選ばれる理由

※上記の画像もNotebookLMで作成しています。

NotebookLMは、検索技術と生成AIを組み合わせたツールです。
「社内の膨大な資料を渡すだけで、即座に作れる『自社専用の業務サポートAI』」と考えてください。
以下に特徴を説明します。

NotebookLMは「自社専用の業務サポートAI」

自分がアップロードした資料だけを知識源として回答するため、自分や自社に特化した情報の整理・分析が可能です。

回答の根拠を明示(グランディング)

回答の元になった資料の箇所を直接確認できるため、AI特有の「もっともらしい嘘(ハルシネーション)」を防ぎ、情報の信頼性を高めます。

専門知識不要で高度な技術を活用

資料を読み込ませるだけで、膨大なデータから必要な情報を瞬時に引き出す高度な仕組みを、誰でも簡単に使いこなせます。

なぜNotebookLMは業務効率化に強いのか

検索時間を大幅に削減できる

過去の会議資料や、過去の問合せ内容をため込むことで、過去の資料を検索する時間を大幅に短縮できます。与える情報量が増えるたびに業務効率化が進みます。

ハルシネーションを防ぐ「根拠付き回答」

インターネット上の不確かな情報ではなく、自社の信頼できる資料のみを参照するため、業務での利用に耐えられます。生成AI活用における不安要素であるハルシネーションの発生を最小限に抑えることができます。

機密情報を扱えるデータプライバシー設計

アップロードしたデータはAIの学習には使用されません(個人アカウントでもデフォルトで学習除外)。機密情報を扱う企業にとって重要なポイントです。
ただし企業として使用する場合は企業用のプランを利用することを推奨します。

圧倒的な情報処理能力

最大50個のソース、合計2,500万文字(書籍数十冊分)という膨大な情報を一度に読み込み、横断的に処理できます。

【業務別】NotebookLMの生成AI活用事例

1.社内規定・マニュアルの即時検索ボット

既存の課題

「就業規則」や「経費精算マニュアル」など、社内にはPDF化された大量の規定が存在します。社員は「忌引休暇は何日取れるのか?」「交通費の申請期限はいつまでか?」といった些細な疑問が出た際、膨大なPDFの中から該当箇所を探し出すのに時間を費やしています。結果として、人事・総務担当者への似たような問い合わせが絶えず、担当者の業務を圧迫しています。

改善後の姿

社員がチャット形式で質問を投げかけるだけで、即座に正確な回答が得られるようになります。回答には「就業規則 P.12」といった根拠となるページへのリンクが添えられるため、自身で原文を確認することも容易です。これにより、社員の自己解決率が向上し、人事・総務担当者は定型的な問い合わせ対応から解放され、より重要度の高い業務に集中できるようになります。

NotebookLMでどのように実現するか

NotebookLMに、既存の就業規則やマニュアルのPDFファイルをそのままアップロードします(最大50ファイルまで可能)。特別なタグ付けやデータ加工は不要です。「◯◯について教えて」と自然言語で入力するだけで、NotebookLMがアップロードされた資料を横断的に検索し、該当箇所を要約して回答してくれます。

2. 社内ナレッジの一元管理と共有

既存の課題

プロジェクトの仕様書、会議の議事録、決定事項のメモなどが各所に散在しており、全体像を把握するのが困難です。特に、新しくプロジェクトに参加したメンバーや新入社員は、過去の経緯や背景を理解するために大量の資料を読み込む必要があり、既存メンバーへの質問も頻発するため、オンボーディング(戦力化)に多大な時間がかかっています。いわゆる「情報の属人化」が進んでしまっている状態です。

改善後の姿

プロジェクトに関するあらゆる情報が「1つのノートブック」に集約され、URLを共有するだけで誰でもその知見にアクセスできるようになります。新メンバーは「この機能が実装された経緯は?」「昨年のトラブル対応の記録は?」とAIに質問するだけで、過去の文脈を瞬時に理解できます。これにより、教育コストが激減し、即戦力化がスムーズに進みます。

NotebookLMでどのように実現するか

プロジェクトで作成したGoogleドキュメント、ドライブ上のPDF、関連するWebサイトのURLなどをまとめてNotebookLMの「ノートブック」にソースとして追加します。このノートブックのURLをチームメンバー(閲覧権限のみも可)に共有します。メンバーはNotebookLMを介して、まるでプロジェクトの歴史を全て知っているベテラン社員と対話するように情報を引き出すことができます。

3. 問い合わせ対応履歴の蓄積と活用

既存の課題

カスタマーサポート部門には日々大量の問い合わせが寄せられていますが、その記録(ログ)はシステム内に蓄積されるだけで、十分に活用されていません。「過去に似たようなトラブルはなかったか?」「この質問に対する模範回答はどれか?」を探すのに手間取り、回答の品質が担当者のスキルに依存してしまっています。また、顧客からの要望や不満の声(VoC)を分析し、サービス改善につなげるプロセスも手作業では限界があります。

改善後の姿

過去の対応履歴が強力なナレッジベースへと変貌します。担当者は、新規の問い合わせ内容を入力するだけで、過去の類似事例に基づいた最適な回答案を瞬時に得られるようになり、対応スピードと品質が均質化されます。また、蓄積されたログから「今月増えている不満の傾向は?」といった分析を簡単に行えるようになり、プロアクティブなサービス改善が可能になります。

NotebookLMでどのように実現するか

これまでの問い合わせ履歴(メールのやり取りやチャットログなど)をテキストファイルやCSV、あるいはPDFとしてNotebookLMにアップロードします。回答を作成したい時は「以下の問い合わせに対する返信案を、過去の事例を参考に作成して」と指示します。分析を行う際は「過去1年間の問い合わせログから、頻出する苦情トップ3を挙げて」と質問することで、傾向分析が可能です。

4. 市場調査・リサーチ業務の高度化

既存の課題

新規事業の検討や市場調査において、担当者は複数の業界レポート、白書、競合他社のIR資料(有価証券報告書など)といった長文ドキュメントを読み込む必要があります。それぞれの資料から必要な数値を拾い出し、比較検討するための表を作成する作業は非常に時間がかかり、本来行うべき「戦略の考察」に十分な時間を割けないのが実情です。

改善後の姿

大量の専門資料を一瞬で読み解き、必要な情報を抽出・比較できるようになります。「A社とB社の投資戦略の違いは?」「レポートCとDで共通して指摘されている市場リスクは?」といった高度な質問に対し、AIが複数の資料を横断して分析結果を表示します。これにより、情報収集・整理の時間が劇的に短縮され、意思決定のスピードと質の向上に直結します。

NotebookLMでどのように実現するか

調査対象となる複数のPDFファイル(論文、レポート、決算資料など)や、Web記事のURLを一括でアップロードします。単純な要約だけでなく、「アップロードした全資料から、2025年の市場予測に関する数値を抽出して比較表を作成して」といった具体的な指示を出すことで、リサーチ結果のアウトプットを直接生成させることができます。

5. 会議議事録の自動要約・音声活用

既存の課題

会議の録画や録音を行っても、後からそれを見返す人はほとんどいません。結局、誰かが時間をかけて録音を聞き直し、文字起こしを行い、要点をまとめて議事録を作成しなければならず、生産性の低い作業に多くのリソースが割かれています。また、会議に参加できなかったメンバーへの情報共有も、質の低い議事録や長時間の動画データの共有にとどまりがちです。

改善後の姿

録音データそのものが「検索可能な議事録」になります。文字起こし作業は不要で、会議の決定事項、ネクストアクション、重要な発言をAIが自動で抽出してくれます。さらに、通勤中や移動中に、会議の要点を「音声」で聴いてキャッチアップすることも可能になり、情報のインプットスタイルが多様化します。

NotebookLMでどのように実現するか

会議の音声ファイル(MP3やWAVなど)を直接NotebookLMにアップロードします。AIが内容を理解するため、「決定事項を箇条書きにして」「Aさんの発言の要点は?」と質問するだけで議事録の骨子が完成します。さらに「Audio Overviews(音声概要)」機能を使えば、会議の内容について2人のAIホストが対話形式で解説する音声を生成でき、ラジオ感覚で会議の内容を把握できます。

企業でNotebookLMを使う

商用利用・データの取り扱いについて

商用利用

NotebookLMは商用利用ができます。Googleの公式サイトは以下の通りです。

本サービスの一部では、使用者によるオリジナル コンテンツの生成が許可されています。Google がそのコンテンツに対する 所有権を主張することはありません。使用者は、Google が同一または類似のコンテンツを他者に対して生成すること、および そのために必要なすべての権利を留保することに同意するものとします。

利用規約(Google)

商用利用は可能ですが、利用契約を確認することを推奨します。

利用規約

一般的なGoogleの利用規約に準拠します。特にEnterprise版(Google Workspace)を利用している場合、データ保護の観点でより強力な保証があるため、会社のアカウントでの利用を推奨します。

おすすめのプラン

利用に際してはNotebookLM単体の利用ではなく、Google Workspaceとの連携を推奨します。
Google Workspaceを通じてNotebookLMを利用する場合、単体で利用するのと比較して、組織的な管理、高度なセキュリティ、そして他のビジネスツールとの強力な連携という面で大きなメリットがあります。

すべてのプランにおいて、導入前に14日間の無料使用が可能です!

プラン名年間契約(1ユーザー/月)月払い(1ユーザー/月)企業規模(社員数)の目安主な特徴・機能
Business Starter¥800¥9501〜300人30GBの共用ストレージ、100人までのビデオ会議、カスタムビジネスメール、Gemini AIアシスタント(Gmail等)
Business Standard¥1,600¥1,9001〜300人2TBの共用ストレージ、150人までの会議(録画・ノイズ除去可)、NotebookLM、電子署名、予約スケジュール
Business Plus¥2,500¥3,0001〜300人5TBの共用ストレージ、500人までの会議(出欠確認可)、Google Vault(データ保持)、高度なセキュリティ・エンドポイント管理
Enterpriseお問い合わせお問い合わせ制限なし(301人以上)ストレージの追加拡張が可能、1,000人までの会議(ライブストリーム可)、DLP(データ損失防止)、S/MIME暗号化、エンハンスト サポート

まとめ|生成AI活用の第一歩はNotebookLMから

生成AIを活用した業務効率化の第一歩として「NotebookLM」を紹介しました。
生成AIに不慣れな人でも扱いやすいツールです。
AIの活用やそもそもDXへの疑問を持っている経営者にとって、効果を実感しやすいツールであると確信しています。
NotebookLMの活用をきっかけに他のサービスについても興味を持ち、自社の更なる発展に繋がるサービスの導入を検討してほしいです。

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この記事を書いた人

中小企業AIアドバイザー。金融機関で多くの中小零細企業の経営課題を見てきた経験を持ち、現在は自社のDX・生成AI活用専門部署に所属。生成AIを活用した経営改善や業務効率化を研究・発信し、現場の知見と最新技術を融合させて経営者をサポートしています。

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